偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」
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さて、今回あなたにお伝えしたい「いのちの言葉」はこちらです。
「医者の人間性は、患者の人間性を呼び覚ます」
(V・E・フランクル)
第二次世界大戦時にナチスによって強制収容所に送られ、極限の状況を生き抜いたフランクル。
彼は精神科医として多くの書物を記し、多くの人の心を癒しましたが、そんな彼の土台にはこの意識がありました。
彼は医者として、患者の症状そのもの「だけ」、つまり「ケース」として見てしまう事に警鐘を鳴らしており、その代わりに目の前の「その人自身」を見る事を重視しています。
これは医者に関わらず、全ての職業に当てはまる視点ではないかと個人的には思うのです。
例えば、僕が提供している商売繁盛のサポートでは必ず
「提供する商品の質を高める事」
をクライアントさんに集中してもらっていますが、ここで僕が言う「商品」とは、一般的な「商品」とは違います。
例えばパン屋さんであれば、お店に並ぶパンが美味しければそれでいいという訳ではありません。
パンの質だけではなく、そのパンを作る職人さん、販売する店員さんという「人の質」も高める必要があります。
実際に過去にこんな経験がありました。
なぜ、あの占い師は売れたのか?
以前、とある占い師の方(Aさんとしておきます)のサポートをした時の話です。
幸いにもAさんの商売は成長し、喜んでくれた彼は、彼が学んだ占い師の学校で学んでいる占い師の卵の方々を紹介してくれました。
15人程の方が僕に興味を持ってくれましたが、結果として僕は全員お断りする事になりました。
それは上でお伝えした「人間性」の問題でした。
一言で言えば、彼らは「占いの技術の質」は低くなかったものの、「占い師としての質」は低いと言わざるを得なかった。
フランクルの言う
「目の前の人の症例とその人自身の双方を見る」
という事ができていなかったし、それを僕が伝えても理解できなかったのです。
占いの「技術」を磨く事は重視していても、その技術を伝える「占い師」としての自分自身を磨く事を軽視していた。
そんな人が商売で上手くいく訳がありません。残念ながら。
実際にその学校を出て自分自身で集客できていた人は、Aさんをはじめ極少数しかいなかったのがその証でしょう。
Aさんも、他の方も、同じ占いを学んでいた。
ですから「占いの技術のレベル」には特に差はない訳です。
しかし実際にAさんと他の方の鑑定を受けてみると、経験や慣れといった要素を考慮しても感じる質の高さが全く違う。
同じ占いを学んでいるはずなのに。
その差は、フランクルの言う「人間性」にあったのです。
実際にAさんのサポートをした時は、この部分に時間の8割以上を費やしました。
「占い師」として、何を提供したいのか?
この点について深く掘り下げ、それを言葉と行動で体現した。
それがAさんの飛躍と、他の人の停滞を分けるものになったのは間違いないでしょう。
なぜあの言葉は、あの順番なのか?
武道の世界でよく
「心技体」
という言葉が使われます。
精神と技と肉体。これらの一体化の質によって結果が変わってくる。
説明する必要もないと思うのですが、僕はこの言葉の「順番」というものがなかなかに的を得ていると思うのです。
つまり
心→技→体
という順番。
試合で最高のパフォーマンスを発揮する「体」を創るためには、そのための「技」が必要であり、さらにその「技」を高度なものにするためには前提となる「心」が問われる。
ボディービルダーが筋トレをする時に、鍛えている筋肉を意識するかしないかで、その筋肉の成長度合いが変わってくるというような話は、筋肉の世界ではよく言われる話ですし、科学的にもある程度証明されています。
筋肉にあまり興味のない人でも、フィギュアスケートの羽生選手をはじめ、多くのアスリートがイメージの重要性を語ってるのはお分かりいただけるのではないでしょうか。
イメージによって、現実が変わる。
占いや商売はスポーツとは違う分野ではありますが、この順番の重要性は全く同じだと僕は考えます。
売れる商売にしたければ、売れるお店を創りたければ、商品そのものの質を高めるといったような「体」を整える必要がある。
そしてそのためには、制作や企画、マーケティングといった「技」を磨く必要がある。
そして更にそのためには、その商売をする商売人、占いならば占い師としての「心」を整える必要がある。
・・・なんて言うと難しく聞こえるかもしれませんが、滅茶苦茶ざっくり言うのであれば
どうせ買うなら、好きな人から買いたくありませんか?
という事です。
商品のレベルが大きく違うならばともかく、似たようなものであれば、それを提供しているお店や人によって変わってきますよね?
であれば、あなたが「選ばれる人」になればいいのではないでしょうか。
巷でよく言われる
「あなたから買いたい」
「あなたに話を聞いてもらいたい」
と言われるような人。
そういう人になればいいのではないでしょうか。
一言で言えば、そういう話です(笑)
技術がどうでもいいなんて欠片も思いません。
技術はとても重要なものです。
でも、仮に100の技を学んだとしても、人間性によって、その技が1億にもゼロにもなり得ます。
なぜならば、相手は「人間」だから。
相手は「症例そのもの」ではありません。
「ターゲット」でもありません。
機械でもコンピュータのプログラムでもありません。
決められたボタンを押せば、その答えを返してくれる訳ではないのです。
相手は「ひとりの人間」なのです。
そして、あなた自身も。
是非それを意識してみてください。
それを意識しつつ、仕事の全てに取り組んでみてください。
どんな仕事であれ、必ず変化がありますから。
阿部 龍太
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