「絶対に失敗する商売は、歪んだ向上心から生まれる」
という話を、前回お伝えしました。
この中で
「ノウハウだけあればいいと思っている」
という歪んだ姿勢があると、せっかくのノウハウを活用できないどころか
「絶対に上手くいかない商売」
というものが生み出されてしまう。
だから僕は、そういうプロジェクトのお手伝いはしない。
という事をお伝えしています。
ではなぜ、このような「歪んだ姿勢」では「絶対に上手くいかない」のか?
その理由を今日はお伝えします。
「絶対に失敗する商売」が持つ「二つの要素」
「ノウハウだけあればいい」
という意識がなぜ
「絶対に失敗する商売」
に繋がるのか?
その理由は大きく分けて2つあります。
それは
・目の前しか見られない短絡的視点
・自社の売上しか考えられない狭小な視野
というものです。
「目の前しか見られない短絡的視点」
しかない状態では、中長期のビジョン、そして己が進むべき道(ミッション)といった
持続的な視点
がなく、そのため一貫性の無い、場当たり的な行動に陥りがちになります。
もちろん、今の世界は非常に速いスピードで変化し続けています。
だから、朝令暮改ではないですが、Aという方向性が突然Bになったという事は起こりうる事だし、柔軟性という意味ではむしろ必要な事です。
しかし、あくまでも「土台」があってこその柔軟性。
「どのような方向に向かって進んでいくか」
という方向性があってこその方向転換です。
「効果的な変化」と「場当たり的な行動」は全くの別物です。
ここをきちんと理解していないと、本をたくさん読んだり、数多くのセミナーに行ったり、多くのコンサルタントを雇ったりしても、はっきり言って無駄になってしまう事が少なくないのです。
そして
「自社の売上しか考えられない狭小な視野」
しかない状態では、
自分の利益だけ
を考えるようになり、
他者の利益
つまり、お客様や地域やこの世界の利益を考えられなくなってしまいます。
冷静に考えてほしいのです。
あなたの会社の利益は、何から得られるのでしょうか?
何かを販売している企業であるならば「お客様が買ってくれた売上」から得られるものですよね?
しかし、それを忘れてしまう人があまりにも多すぎる。
お客様に対する興味が無い。
自分の周りの環境に対する興味が無い。
自分にしか興味が無い。
そういった「自分さえ良ければいい」という発想
その結果、何が起こるのか?
僕が言うまでもなく、多くのニュースで明らかになっていますよね。
これら2つの要因。つまり
・目の前の商品だけ売れればいい。
・自社だけ儲かればいい。
そういう「歪んだ姿勢」でどんなノウハウを使おうとも、どんな人材を使おうとも、ろくな事にならない。
一発花火を打ち上げる事はできるかもしれないけれど、その後の後始末がとんでもない事になる場合もある訳です。
「どんな商品が売れるのか」
という、
商品やサービスありきの発想
ではなく、
「誰を喜ばせたいか」
「そのために、自分たちはどうあるべきか」
という、
人ありきの発想。
これが「歪んだ姿勢」を整える、第一歩です。
こういう姿勢が無ければ「ブランド」になんて、絶対になれない。
僕はそう考えていますし、そういう仕事は無駄とは言わないけれど、何の意味があるのか僕には分からないのです。
だから僕は、こういう「絶対に上手くいかない仕事」は断る事にしています。
僕がお手伝いしたい仕事とは
僕がお手伝いしたい仕事をひとことで言うならば
誰かを喜ばせる。
それによって売上を上げるという仕事。
というものです。
相手を踏みつけ、奪うのでもなく、
自分を押さえつけ、苦しむのでもない、
自分も相手も、笑顔になれる、
そういう仕事。
そういう商売。
これをするために今、僕は、生きています。
もちろん「ブランドを作る」という事は、楽な事ではありません。
時間も労力もかかります。
例えば今、日本でも最も「ブランド力」を持っている一人でもあるキングコングの西野亮廣さん。
彼が運営しているオンラインサロン(月額1000円)の会員は10000人を超えているそうです。
2018年1月にスタートしたとの事ですので、たかだか9ヶ月で彼は月商1000万円(しかもそれが継続する)というブランドを一個人として構築した訳です。
ただ、彼はそうなるまでに、
芸人としてデビュー(1999年)し、多くのテレビ番組に出演。
その後テレビから敢えて一線を画し、絵本作家としてデビュー(2009年初出版)
また、その間にブログを立ち上げ、毎日更新(西野公論:2005年11月21日〜2010年7月3日)
(参考:wikipedia)
・・・というような、非常に緻密な土台を作ってきています。
彼のような才能豊かな人でも、これだけの土台を作っているのです。
このように、力のあるブランド、すなわち
「自分も他者も喜ばせられるブランド」
を構築するには、一朝一夕では足りません。
時間はかかるかもしれないけれど、人を喜ばせ、それによって自分も喜び、この世界を1mmでもより善いものにできる商売。
そういう商売を広めていきたいし、そういう仕事であれば、喜んでお手伝いします。
「今がどういう状態なのか」は関係ありません。
今のあなたが億万長者だろうが、一文無しだろうが、経営者だろうが学生だろうが、何の関係もありません。
未来をどんな風に楽しくしたいのか。
誰にどんな風に喜んでもらいたいのか。
そのために、自分はどうあるべきなのか。
そういう気持ちを持っているあなたと一緒に、この世界を楽しんでいきたい。
そんな風に思っています。
阿部 龍太
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