偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」
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さて、今回あなたにお伝えしたい「いのちの言葉」はこちらです。
エレガンスは自然からの贈り物だ。
例え裸でもエレガントな人はエレガントだし、いくら宝石で着飾っていてもそうでない人はいる。
仕立て屋はエレガンスを作る事はできない。
けれど、一人ひとりに合わせてその人の魅力を引き出す手伝いならできる。
(マリオ・フォルモーサ)
マリオ・フォルモーサ。
クラシックスーツの世界では非常に有名な、イタリアはナポリのスーツの仕立て職人です。
クラシックスーツ好きの人で知らない人はいないくらいの存在です。
そして彼のこの言葉、読んでいただければお分かりいただけると思うのですが、紳士服の仕立てに限った話ではありません。
あなたがどんな仕事をしていても、彼の言葉は成り立つ、僕はそう考えています。
エレガンスとは何か?
彼はこう言っています。
エレガンスは自然からの贈り物
これは則ち、自然の中で生まれ育った人間という「種」に備わっているものであると言い換えられる。
そう僕は考えます。
先日の記事でも書いた「才能」のようなものです。
【参考記事】
しかし、同時に彼はこうも言っています。
例え裸でもエレガントな人はエレガントだし、いくら宝石で着飾っていてもそうでない人はいる。
つまり、エレガントさが発揮できている人と、そうでない人に分かれているという訳です。
ここ数年、日本を代表する企業やビジネスパーソン、政治家やマスコミのモラルの低下が露になってきています。
いや、正確には数年ではないでしょう。
表面化されたのがここ数年なだけで、もっと以前から、モラルなんて欠片も無い人や企業が少なくない訳です。
(僕もサラリーマン時代にパワハラとか色々ありましたから…)
個人的に思うのですが、ものづくり大国とか、おもてなし大国なんて、どの口が言えるんでしょうか。まったくトンチンカンな事です。
そしてこのトンチンカンな人や企業は、マリオの言う
「エレガンス」
が発揮できていない、僕はそう思うのです。
(しつこいですが、無いのではなく、発揮できていない、という事です)
この「エレガンス」、100人いれば100通りの定義があると思うのですが、僕なりに定義するのであれば
・他者の価値観、他者の人生ではなく、自分の価値観で、自分の人生をデザインできている
・自分の持つ魅力や能力で他者を喜ばせる事で、自分自身も喜べる
・良いときもそうでない時も、感情に流されずに「理性的に」生きていける
そして、これらの要素によって
・笑顔で生きていける
という事。
それが僕の考える「エレガンス」というものです。
誰かの作った価値観に縛られ、自分の地位や権力や富を守る事に執着し、そのために他者を騙し、傷つけても何とも思わない。
目の前の出来事に感情的になり、自分の大切な物を見失う。
そういうトンチンカンな輩にエレガンスの欠片も無いのは僕が言うまでもありませんよね?
まあこんな偉そうなことを言いつつ、僕自身もまだまだエレガンス発展途上なので自分で言っていて胸が痛いのですが(苦笑)
あなたも「最高の仕立て屋」になれる。
そしてマリオはこう続けています。
仕立て屋はエレガンスを作る事はできない。
けれど、一人ひとりに合わせてその人の魅力を引き出す手伝いならできる。
これは、あなたがお客様に接する時の心構えを教えてくれています。
あなたにも、あなたのお客様にも「エレガンス」が内在しています。
それを発揮するお手伝いをする。
飲食業でも、小売店でも、お医者さんでも、弁護士さんでも、マスコミでも、教師でも、スポーツ選手でも、コーチでも、コンサルタントでも、セラピストでも、
・・・
どんな商品、どんなサービスを提供していても、あなた自身の「エレガンス」を発揮して、相手の「エレガンス」を発揮するきっかけを作る。
それがあなたの仕事だという訳です。
(もちろん僕自身の仕事も同じです)
外からどんないい服を着せたり、高価な宝石を身に着けさせても、内にある「エレガンス」を発揮させられなければ、ただの張り子の虎になってしまうだけ。
そういうトンチンカンな輩が今世間を賑わせている訳です。
もちろん、いい服や高価な宝石が無意味だとか悪だとか、そういう話ではありません。
土台としての「エレガンス」がなければ、それらの服や宝石の良さが発揮できないという事です。
その「エレガンス」を発揮する。
それが人生を愉しく、実りあるものにしてくれるし、それが僕の言う「ブランディング」の土台でもあります。
あなた自身の内にある「エレガンス」を是非発揮してください。
そしてあなたのお客様の内にある「エレガンス」が少しでも発揮できるよう、あなたの商売を通じて力を貸してあげてください。
あなた自身の、そしてお客様の人生を最高のものに「仕立てる」そんな「仕立て屋」を目指してください。
それがひいては、あなたの商売が繁盛する事につながりますから。
阿部 龍太
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