「偉人」と「虐殺者」の違い・・・あなたはどっち?

「ブランドデザイン」科

 

「情熱があれば、うまくいく」という「嘘」

 

について先日、こんな記事を書きました。

 

「情熱があれば、うまくいく」のウソ・ホント
「情熱があればうまくいく」 「熱い気持ちが何よりも大切だ」 という言葉を聞いた事があると思います。 ちょっと勉強している人なら、 アリストテレスは、人を説得する際に必要な要素として、 ・エー...

 

一言で言えば、

世界を驚きと喜びに包んだ偉人にも、世界を血と叫喚に染めた虐殺者にも、根本には「情熱」があった。

という事です。

 

多くの人を笑顔にした起業家や活動家も、多くの人を苦しめた虐殺者も、その根底には「情熱」があった。

では「情熱」とは何なのか?

何が違うのか?

 

というのが、今日のお話です。

 

 

「偉人」と「虐殺者」の根本的な違い

同じように情熱を持って行動しているのに、

ある人の情熱は多くの人を苦しめ、

別のある人の情熱は多くの人を喜ばせている。

 

そこには、どんな違いがあるのか?

 

個人的見地からの結論を言うと

 

「情熱の“質”の違い」

 

というものだと考えています。

 

もう少し具体的にするのであれば

 

その情熱の根底にある「土台」

 

というものです。

 

つまり、

 

その情熱の根本に、どんな想いやどんな感情があるのか。

 

という点に違いがあるという事です。

 

 

「虐殺者」の根本にあるもの

「虐殺者」と言うと少し大袈裟かもしれませんが、言い換えると

 

己の利益のために人を傷つける人や企業や国家

 

つまり

 

商品偽装をしたあのメーカー

ニュースを捏造したあのメディア

偽装に余念がないあの官僚やあの政治屋

大量虐殺をしたあの政治家

テロリスト活動を今も繰り返しているグループ

・・・

 

個人的な分析に過ぎませんが、彼らの根底にあるものはまず

 

「己の利益のみの追求」

 

というものです。

 

そして、その土台には

 

「他者は理解できない存在であり、即ち敵である(悪である、間違いである)」

という感情

 

があり、そしてその感情の根本には

 

「恐怖」

 

がある。

というのが僕の意見です。

 

 

「偉人」の根本にあるもの

「偉人」を言い換えるならば

 

他者を喜ばせる事で利益を得る人や企業や国家

 

つまり

 

素晴らしい製品を発表し続けているあのメーカー

素晴らしいサービスを提供し続けているあのお店

自然災害で自分の身を呈して復旧活動をしているあの人達

・・・

 

これもまた個人的な分析に過ぎませんが、彼らの根底にあるものはまず

 

「己と他者、双方の利益の追求」

 

というものです。

 

そして、その土台には

 

「他者は仲間である(理解しようと互いに通じ合える・対話できる)」という感情

 

があり、そしてその感情の根本には

 

「愛や慈しみ」

 

がある。

というのが僕の意見です。

 

 

「根本の違い」が生み出すもの

どうでしょうか?

 

虐殺者にも偉人にも「情熱」があるのは共通していたのですが、その根底にあったものが違う訳です。

 

「恐怖」が根本にあれば、

不安になり、

視野が狭まり、

価値観やルーツ(民族や宗教)の違う他者を敵と見なし、

その結果、攻撃してしまう。

 

逆に「愛や慈しみ」が根本にあれば、

安心でき、

視野が広がり、

価値観やルーツ(民族や宗教)の違う他者と理解しようと努力し(できるかどうかの問題ではなく)、

その結果、共に生きていける。

 

という違いが生まれる、という訳です。

 

「敵」を設定する事で自分を「正義」であると定義づけるのはプロパガンダの基本的な技法で、ナチスやスターリンやISだけではなく、地下鉄でテロを起こした某カルト教団も、911の時のアメリカも、今の世界の各国(特にアジアの某国と某国とか)も、似たような事をやっています。

でもその結果、何が起こったか。

そういうプロパガンダでのし上がろうとした国や人がどうなったのか。

それを考えてみれば、何の道を歩むべきなのかは自明の理だと思うのですが、いかがでしょうか?

 

 

あなたの心の奥底にあるものは?

個人的には「情熱の無い人」はこの世界に存在しないと考えています。

 

例えば、

 

怠け癖のある人は、怠ける事に情熱がある。

不平不満ばかり言う人は、不平不満を言う事に情熱がある。

 

と言える訳です。

 

何が心の奥底にあるのか、それによって、情熱を傾ける対象が変わってきます。

それによって、人を傷つけたり、人を喜ばせたりといったように、結果も変わってきます。

 

あなたは虐殺者やテロリストになりたいですか?

人(自分も他者も)を騙し、傷つけて、それによって利益を得ようと思いますか?

 

それとも、偉人になりたいですか?

人(自分も他者も)喜ばせて、それによって利益を得ようと思いますか?

 

どちらを選ぶのかはあなたが決める事。

僕が決める筋合いなんてありません。

そんな事は百も承知です。

 

でも、もしよければ、一度考えてほしいのです。

どちらの人生が、あなたにとって、より望ましいのか、を。

 

今がどうだから、とか、実際になれるかどうか、という気持ちはとりあえず脇に置いてください。

あなたはどうなりたいのか。

今はどうであれ、これからどうなりたいのか。

 

よければ、考えてみてほしいのです。

 

あなたには、情熱があります。

その情熱を是非、望ましい人生に繋げてもらえる事を祈っています。

 

 

阿部 龍太

 

 

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