婚活と商売、どちらも上手くいく人に共通点があるって知ってました?
という訳で先日、こんな記事を書きました。
【参考記事】
友人のSさんの婚活が上手くいかない理由と、商売が上手くいかない理由の共通点についてお伝えした記事です。
この記事ではその理由のひとつについてお伝えしていますが、今回はもうひとつの理由について書こうと思います。
彼女が結婚できなかった「本当の理由」
前回の記事でもお伝えしましたが、Sさんの話を聞いた結果、彼女が婚活で失敗し続けていた理由のひとつが
「ゴールとスタートの勘違い」
にあった事が判明した訳です。
そしてもうひとつの理由は、さらに根本的なものでした。
それは彼女の
「結婚の理由」
にあったのです。
結論から言いますと
「彼女はそもそも、別に結婚をしたかった訳ではなかった」
という事が判明しました(本当です)
なのになぜ、時間とお金と労力を使って婚活イベントに参加し続けていたのか?
それは
「親の影響」
が原因でした。
「女性の幸せは結婚をして子供を産む事にある」
「いい年をして(当時Sさんは30代中盤)独身なんて恥ずかしい」
そんな事を言っていたSさん。
彼女と色々対話した事で分かったのは、彼女のその「価値観」は彼女自身の「本音」ではなく「建前」だったという事。
そして問題だったのは、彼女自身がそれを「本音」だと「勘違い」していたという事なのです。
「そう言えば・・・」
と話してくれたのですが、Sさんは過去に上記のような事を、よく親御さん(特に母親)から言われていたのだとか。
ある種の「マインドコントロール」だった訳です。
そりゃあ、上手くいく訳ないですよね。
自分の意志ではないのだから、心のどこかにブレーキがかかってしまっていてもおかしくありません。
実際にはSさん、男性が苦手という訳ではないそうです。
仕事でも、プライベートでも、男性と話をする事は別に問題は無いそうな。
それが、婚活イベントでは緊張してしまい、上手く話せなくなってしまっていた。
その根底には、この「マインドコントロール」があったというのもひとつの理由だと思うのです。
本当は結婚したい訳ではなかったのだから、結果がついてこない。
ある意味当然の帰結と言えるのではないでしょうか?
これはあくまでも僕の持論ですが、他人の価値観で生きていたら、人生苦しくなるに決まっています。
水中で生きている魚が陸上に上がったらほとんどは死んでしまいますよね?
僕に言わせれば「他人の価値観で生きる」とは、そういうレベルの話なのです。
Sさんは知らず知らずのうちに、親の価値観、他人の価値観で生きていた。
気付かぬうちに、望まない人生を送っていた。
だから、結果もついてこなかった。
でもその「一見望んでなかった結果」は、彼女が(本人が気付いていなかっただけで)「実は望んでいたもの」だった。
人間とは、人生とは、興味深いものだと改めて思わせていただいた経験でした。
ちなみに、その後のSさんですが、僕とのセッションで自分の本音に気付き、それに向けて行動をした結果、なぜかその過程で彼氏ができ、今は自分のやりたい事と好きな人の両方を手に入れています。
人間とは、人生とは、本当に興味深いものですね(笑)
結婚と商売でうまくいくための共通点
さて、ここまで結婚ができなかったSさんの話をしてきましたが、これは結婚に限った話ではありません。
商売も同じです。
「商品が売れない。商売が上手くいかない」
と苦しんでいる人や企業も、このSさんと似たような根本的な問題を抱えている事が少なくありません。
同じような商品、同じようなビジネスモデル、同じようなお店でも、売れ続けている商品や企業とそうでない商品や企業がある。
そこにはSさんにあったものと同じ根本的な問題がある、僕はそう考えます。
つまり
「自分の商売に“自分の意志”が無い」
という事。
もう少し専門的な言葉を使うのであれば
「“ブランドコンセプト”が明確でない」
という事です。
「ブランドコンセプト」とは一般的に
「お客様に選ばれる理由」
のような意味合いで捉えられる事が少なくありません。
それはそれでひとつの要素なので間違いではないのですが、その根本には
「自分の意志」を明確にする
という要素があります。
これに共感してもらい、応援してもらえるからこそ、そのブランドが商売として成り立つ訳です。
ただ有名なだけではブランドではないのです。
愛されていなくてはブランドではないのです。
少し大袈裟な表現かもしれませんが
「存在意義」
これを自分なりに明確にする。
自分がどうしたいのか。
誰に、どうなってもらいたいのか。
そのために何にこだわりたいのか。
その結果、この世界がどんな風になるのが理想なのか。
それが「ブランドコンセプト」の源となるものです。
そしてそれがお客様にとっての「選ぶ理由」の土台となり、商売として成り立つようになる訳です。
多くの方がおっしゃられていますが、これだけ
「同じような、良さそうなもの」
が並んでいる現在、その中から選んでもらえる理由が無いのは致命的です。
だからこそ
「差別化」
という言葉がよく言われているのだと思うのですが、この「差別化」というものがいかに誤解されているか。
この「差別化」というものについてはまた別の機会にお伝えしようと思うのですが、間違った差別化をしてしまうと、多くの場合「価格競争」に巻き込まれる事になります。
もちろん、価格競争そのものがコンセプトであるならば問題ないのですが、それは今の時代、なかなか簡単ではありません。
安さを前面に押し出した企業がどうなったか。
その死屍累々たる有様、少し調べてみればお分かりいただけると思います。
「雑な差別化」そして「価格の安さありき」のビジネスモデルを否定するつもりはありません。
でも、僕は少なくともそういう商売はしたくないし、僕がサポートする人にはそう言う商売をして欲しくないと思っています。
もし、望んでいいのなら…
あなたの人生はあなたのもの。
苦しんでも、楽しんでも、何をするのも自由です。
でも、もしよければ、自分の意志で、自分の商売を、そして自分の人生をデザインして欲しい。
最高にこだわった商品やサービスを提供して、お客様に喜んでもらえ、それによって互いに豊かになれるような、そんな商売をして欲しい。
そのためにも、まず自分の意志をもって生きていって欲しい。
そう生きると決めて欲しい。
そう思っています。
だって、その方が楽しくないですか?
そして、皆が楽しい人生を送れたら、イジメとか差別とか、そういう悲しいものが無くなると思いませんか?
僕は、結構本気でそう思っています。
阿部 龍太
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