商売で成功するために、今の時代に非常に重要と言えるであろう
「ファン作り」
このファン作りにおける「3つのパターン」
前回はその2つめについて、お伝えしました。
第1回
第2回
今回は3つめのポイントについてです。
そろそろ大詰めに入ってきましたよ。
3.組織を構成している人のファン
1つめのポイントが「商品やサービス」
2つめのポイントが「企業やチームといった組織」
そして今回の3つめのポイントが
「人」
というものです。
例えば行きつけのカフェやバーにお馴染みのスタッフさんがいるとか、
あるアイドルグループの特定の一人を応援しているとか、
そういった「特定の個人を応援する」といったものです。
キャバクラやホストクラブ、某アイドルグループなどは、まさにこの点を押さえたビジネスモデルを構築しています。
例えば知人の弟さん(Aさんとしておきます)は、某アイドルグループの総選挙のために、CDを20枚くらい買ったそうです。
同じCDを、です。
僕からしたらお金と資源の無駄以外の何ものでもないのですが、当のAさん曰く
「こんなんじゃダメだ。もっともっと買わないと」
との事。
個人的に、彼からファン作りのいい勉強をさせてもらいました(笑)
スポーツ好きあるある(その2)
「スポーツ好きあるある」
で、ひいきのチームに移籍してきたら誰でも応援するジャイアンツファンの知人の事を書きましたが、今回は別の知人の例を出します。
イチローの大ファンの知人(Bさんとしておきます)。
Bさんは、イチローがオリックスにいた時も、
マリナーズにいた時にも、
ヤンキースにいた時にも、
マーリンズにいた時にも、
そして、マリナーズに戻ってきた今も、
Bさんは、常にイチローを応援しています。
彼は野球も好きなのですが、イチローというひとりのアスリートを愛し、イチローというひとりの人間の生き様を尊敬しているのです。
「推しメン」になるという事
商売でも同じ事です。
直接お客様と顔を合わせる。
言葉のやり取りをする。
そういう仕事であれば、あなたも、アイドル推しのAさんやイチロー推しのBさんのように、
お客様に推される存在
つまり「推しメン」を目指してみてはどうでしょうか。
お客様にあなたの存在を知ってもらう。
そして、あなたの事を好きになってもらう。
お客様と直接顔を合わせない、言葉を交わさない。
そんな仕事でも、それは不可能ではありません。
とある飲食店で起こった「小さな奇跡」
例えば以前お手伝いしたある飲食店さん。
そのお店では、料理を作るシェフの方々はお客様と顔を合わせたり言葉を交わす事はありませんでした。
そんな中、僕はメニューに
「シェフ●●(名前)のページ」
というコーナーを追加し、そこに今の時期のおススメやシェフの想いについて、定期的に書いてもらうようにしました。
すると、そのページを読んで、おススメのメニューを注文してくれたり、さらにそのメニューを食べたお客様が
「『これ、美味しかった』って●●さん(シェフの名前)に伝えておいて」
と、ホールスタッフの方に伝言を残してくれるようになったのです。
最初は面倒臭がっていたシェフの方々も、こういう
「お客様とのコミュニケーション」
によって、仕事に対する意識が変わりました。
具体的には、より「お客様目線」を持つようになったのです。
例えばそれまで、スタッフ会議ではあまり発言をしなかったシェフの方々からも、お客様により喜んでもらうための提案が出るようになってきたり、メニューのシェフページに自分から進んで書いてくれるようになりました。
その結果、より多くのお客様からのフィードバックもいただけるようになりました。
当然それは、売上にも反映される訳です。
そんなある時、シェフのひとり(仮にOさんとします)が
「結婚をする事になりました」
という内容の文章を書きました。
するとそのページを見たお客様から、Oさんにお菓子のプレゼントが渡されたり、お祝いのオーダーやメッセージが入ったのです。
Oさんは当然嬉しい。
お客様もお祝いができて嬉しい。
お店も売上に繋がって嬉しい。
こういう「小さな奇跡」は、あなたにだって起こせる。
僕はそう考えています。
お客様も販売者も…
Oさんは直接お客様と接していた訳ではありません。
しかしOさんという「人」が
お客様に推される存在
になれた。
商売の内容やビジネスモデルにもよりますので絶対とは言い切れない部分はありますが、工夫次第で、あなたの商売にも活かせるものだと僕は考えます。
なぜならば、商売は
つきつめれば、人と人
だからです。
人が、人に対して、何かを提供する。
どのような商売であっても、これが根本にあるものです。
(商売とは決して言えない、詐欺みたいな犯罪ですらそうですよね…)
であれば、そこには必ず、何かしらのコミュニケーションが存在します。
そして、という事は、そのコミュニケーションを何かしらの形で活性化させる事もできる。
それが僕が考えている事です。
あなたの商売で、お客様とのどんなコミュニケーションが隠れているでしょうか?
そのコミュニケーションを活性化させるためには、何ができるでしょうか?
一度是非、考えてみてください。
阿部 龍太
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