あなたが「望む成果」を出せない理由 〜「いのちの言葉」〜

「ライフデザイン」科

偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」

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【新コーナー】偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」 〜「情熱が持てない」というあなたへ 〜
「人の身体は、食べたものでできている」 とよく言われます。 間違いとは言いません。 でも僕は、これには100%同意できない。 「人はパンのみにて生くる者にあらず。 神の口から出る一つ一つの言...

 

さて、今回あなたにお伝えしたい「いのちの言葉」はこちらです。

 

『注意深く観察して行動しろ』

……だぜ。康一君。

 

(空条承太郎/ジョジョの奇妙な冒険 第四部)

 

仲間の仇と遭遇した承太郎と康一君。

いきりたって敵を追おうとする康一君に対して、承太郎がかけた言葉です。

 

まだ相手の能力が分からないのに、安易に追うのは危険だ。

どのような罠が仕掛けられているかも分からない。

注意深く観察して、その上で行動する事が重要だ。

 

という訳ですね。

 

そしてここで承太郎が使った「観察」という言葉。

この言葉の定義を、承太郎はこう説明しています。

 

観察しろというのは……

見るんじゃあなくて、観ることだ…

聞くんじゃあなく、聴くことだ。

 

でないと…………

これから死ぬことになるぜ……

康一君。

 

(空条承太郎/ジョジョの奇妙な冒険 第四部)

 

分かりますか?

 

「見る」のではなく「観る」

 

「聞く」のではなく「聴く」

 

他にも「視る」や「訊く」という言葉もありますが、要は

意識せず、受け身の姿勢でただ見て聞いているのではなく、意識して、能動的な姿勢で物事を見て、聞く事。それが重要な事なのだ。

という事です。

 

今の時点で「見えて」いるものが100%とは限らない。

今の時点で「聞こえて」いるものが100%とは限らない。

 

だからこそ、自分で意識して、能動的に、できる限りのものを「観よう」とし、できる限りのものを「聴こう」としよう。

 

という事を承太郎は伝えてくれている訳です。

 

最近流行の(でもないか)

 

「OODAループ」

 

の一番最初の部分

 

Observe(観察)

 

に近いものと言ってもいいでしょう。

(詳しくは自分で調べるんだぜ…康一君)

 

OODAループが有名になる何年も前からそれを実践していた承太郎、そして荒木先生。

流石の一言に尽きますね。

 

 

「奇妙な冒険」を超えて。

そしてこれは、ジョジョたちの奇妙な冒険だけに限った話ではありません。

 

我々の現実世界における全ての事象。

 

商売上のお客様との関係

仕事上の上司や部下、業者さんとの関係

プライベートでの家族や友人との関係

・・・

 

「相手」が存在する「全ての事象」において、承太郎のこの言葉は通用する。

個人的にはそう考えています。

 

実際に、約4000人の方から相談を聴いて実感するのは、

 

人間、不安になると、承太郎の言う「きちんと観て、きちんと聴く事」ができなくなる。

そしてきちんと観て、きちんと聴く事ができなくなると、不安のあまり取り乱してしまい、誤った行動を取りがちになる。

そしてその「誤った行動」によって、さらに不安になり、さらに取り乱してしまい、さらに観る事も聴く事もできなくなり・・・

そして最終的に、取り返しのつかない事になってしまう。

 

という事。

 

きちんと観られない、きちんと聴けない、という事は即ち、

「情報という素材」をきちんと得られない

という事です。

 

そして、この「情報という素材」をきちんと得られないと、

結果としての「アウトプット(成果物)」

も歪んだものになってしまいます。

 

例えば料理のレシピで、材料の分量や調理における時間や温度といった「情報」をきちんと把握せず、適当に作ってしまえば、当然味もそれなりのものになってしまいますよね?

料理に限らず、ちょっとしたチェック漏れやケアレスミスで、仕事上の大きなトラブルになってしまうというのは残念ながら珍しい話ではありません。

現実にそういう不祥事は、色々な場で少なからず起こっていますよね。

 

コンピュータの世界で

「Garbage In Garbage Out」

という言葉もあるように、ゴミのような情報を入力すれば、ゴミのような結果しか出力されません。

 

だからこそ、

 

「きちんと観て、きちんと聴いて、その上で行動する」

 

事が重要になる訳です。

ちなみに、これらの記事で言っている事は、まさに今日の話に繋がるものです。

 

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とは言えもちろん、限度はあります。

雑すぎてアウトプットの質が下がるのは確かに問題ですが、注意深くなりすぎて行動が止まってしまうのであれば、それはそれで本末転倒です。

 

完璧主義も、適当すぎるのも、どちらも問題。

バランス感覚をしっかり持つべきだ、という事です。

 

 

「謙虚である」という事。

物語では、康一君は承太郎のこの忠告に耳を貸しませんでした。

自分も成長しているんだ、という自意識が先立ち、それ故に独断専行してしまい、その結果、承太郎を命の危機に追い込んでしまいます。

 

確かに、康一君は成長していました。

しかし、だからと言って、全てを観て、聴けている訳ではない。

全てを知り、全てを理解できている訳ではない。

 

その「謙虚さ」の意識が康一君から抜け落ちてしまっていました。

 

この「謙虚さ」の欠如によって、彼は承太郎を死の淵に追い込んでしまうのです。

(仗助が間に合わなければ死に至っていたでしょう)

 

もちろん、これは「漫画」の世界の話です。

 

しかし、このような「傲慢さ」故に「きちんと観て、聴く事」ができなくなってしまい、ミスを犯して大切な人に迷惑をかけ、苦しめてしまう。

その結果、商売や人間関係で取り返しのつかない事になってしまう。

 

実際の世界でも起こりうる事ではないでしょうか。

 

「謙虚である」という事は、非常に、非常に重要な要素です。

誤解している人もいると思うのですが、これは別に誰かを否定したり、責めたり、貶めるものではありません。

 

ただ

「自分(他人)は完璧ではない。だからきちんと観て、聴いて、考えて行動しましょう」

という事に過ぎないのです。

 

お客様を

部下や上司を

家族や友人を

・・・

 

大切な人の事を、きちんと観て、きちんと聴く。

それが「大切な人を大切にする」という事の原点だと思うのです。

 

あなたは、大切な人を大切にできているでしょうか?

この問いにすぐさま「YES」と答えられないのであれば、是非これから意識してください。

 

あなたが大切な人と笑顔になれますように。

 

 

阿部 龍太

 

 

【追伸】

この「観察」という概念にはもうひとつ重要な意味が含まれています。

時間ができたらその事もおつたえしますね。

 

 

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