謹 賀 新 年
(ブランディングカテゴリの記事では一応、2018年初記事なのです)
本年もよろしくお願いいたします。
前回は昨年の記事の続きという事もあって、いささか「初」という感じが弱かったのですが、今回は正真正銘「初」記事です。
今回は年始という事もありますし、今一度
「どうすれば、ビジネスや人生でうまくいくのか」
という根本的と言っていいのかどうか微妙な議題について、現時点で僕がこれだと思うものをお伝えしようと思います。
と言っても、このブログを以前から読んでくださっているのであれば、僕が言いたい事はもうお分かりかと思いますが、それは
「“正しい”努力」
というものです。
僕に言わせれば「努力をしていない」人はこの世にいません。
ただ、その努力が「正しい」か「正しくない」か。
という違いがあると考えます。
例えば、昨年
T芝
Jマスター
S工中金
・・・
などなど、名だたる企業が不祥事を起こしましたが、彼らは彼らなりに「努力」をしていました。
でも、彼らがしていた努力は「正しい努力」ではなかった。
他人を騙し、己のみの利益を追求しようとする「正しくない努力」だった。
だからこそ、そのしっぺ返しをくらってしまった訳です。
せっかく努力するのなら、しっぺ返しではなくて、嬉しい返しがあったほうがいいですよね。
だからこそ、僕はクライアントさんに、そしてこの記事を読んでくれているあなたには「正しい努力」を勧めたい。
とは言え「正しい努力」というものはどんなものなのか?
僕が考える「正しい努力」それを今日は、簡単にお伝えしようと思います。
正しい努力その1.正しい「意識」
これは、以前の記事でもお伝えしたのですが
あきらめる
という事です。
【参考記事】
人生、あきらめた人から上手くいく 〜安西先生、バスケがしたいです…〜
ひとことで言ってしまうのであれば
色々な事を明らかにする。
という事です。
(上記の参考記事にもありますが「あきらめる」とは「明らかにする」という事です)
今やりたい事とやりたくない事、
今できない事とできる事
・・・
等々、色々な要素を明らかにした上で
現状はどういう状況なのか?
その中で、自分は何をすべきでなく、何をすべきなのか?
を考える必要がある訳です
ある意味「適材適所」的な考え方と言えるものかもしれませんね。
実際に、長野県小布施町で2017年9月にスラックラインのW杯が開催されましたが、その実行委員は小布施町のスラックライン愛好家達を中心としたメンバーでした。
代理店のような世間一般の「プロ」を一切入れず、町の人達を中心とした世間一般の「素人」の集団が、世界各地から一流選手を集め、メディアと手を組み、2日間で3万人以上の人達を集め、そして大いに楽しませた。
その結果、全国ネットで小布施のスラックラインが取り上げられるようになって、
「小布施町=スラックラインの町」
という新たなブランドイメージが形になりつつあります。
(これも立派な「地方創生」のひとつの形ですね)
世間一般では彼らは「素人」集団と言われるかもしれない。
でも、彼らは、彼らそれぞれのやりたい事、できる事に集中した。
ある人はメディア対応、ある人は会場設営、ある人は経理管理、ある人は選手のサポート…
自分にできない事ではなく、自分にできる事に集中した。
その「集中力」の結集が、あのような結果を生んだのだと思うのです。
もう、世間一般の
「プロ」は「素人」より優れている
という視点は正しくないと思うのです。
プロだろうが素人だろうが、やり方によって大いなる事を成し遂げる事はできる。
そして、そのために必要なものが「正しい努力」であり、その第一歩がこの「正しい意識」である。
そのように個人的には考えています。
正しい努力その2.正しい「行動」
その1で、きちんと己をあきらめる事ができたら、その上で始めて「行動」になります。
その1でスラックラインのW杯を例に挙げましたが、ここではラグビーのW杯を例に挙げましょう。
2015年のラグビー日本代表。
そう、エディー・ジョーズ率いる我らが
「ブレイブ・ブロッサムズ」
です。
エディーさんは選手の強化にあたって、
・各ポジション毎に必要な強化ポイント
を定め、そして
・各選手個人個人に具体的な目標とそのためのトレーニングメニュー
を提供したのだそうです。
と言っても、全ての選手をがんじがらめに管理していた訳ではありません。
逆にあまり細かく指示をしない方がパフォーマンスが上がるタイプの選手には、その選手個人の方法に任せていたそうです。
その結果は、もう何度でも言いますが(笑)、世界中を感動させた「ブライトンの奇跡」に繋がる訳です。
とは言え、エディーさん以前の日本代表メンバーが努力していなかった訳がありません。
それまでのメンバーも、大きな才能があったでしょうし、必死で努力していたはずです。
なのになぜ、成果に差が出てしまったのか?
そこに、その努力が「正しい努力」つまり「彼らの目的と、彼ら自身に合った努力」だったのかという違いがあったように僕は思うのです。
同じ事をしても、上手くいく人もいれば、上手くいかない人もいます。
「正しい努力」は人の数だけあるのです。
商売でも、ある会社の成功事例をそのままマネても上手くいかない事は多々あります。
それはもう当然の事。
ある会社の成功事例は、あくまでもその会社の、その時の成功事例に過ぎないのですから。
もちろん参考にするのは構わない。
エディーさんも、サッカーや野球、バレーボールと言った各界の指導者に教えを請うています。
でも、参考にしたものは、あくまでも「素材」です。
その素材をいかに活用するか。
それは自分で考え、実行し、修正していく必要があります。
そしてそれが「正しい努力」に繋がるものです。
エディーさんは「ジャパン・ウェイ」という言葉を使って「日本人の強みを活かしたラグビー」を目指していましたが、是非あなたも
「●●・ウェイ」(●●にはあなたの名前を入れてください)
を考えて欲しいのです。
それこそが、あなたの飛躍に繋がるものだと僕は信じています。
正しい努力その3.正しい「継続」
「遠回りこそが一番の近道」
という話を僕はよくします。
一見、近道に見えたとしても、実はそれが大きなロスを招いてしまう事がある、という事です。
商売においても
「誰にでもできる!」
「すぐに売上が上がる!」
「初心者でも簡単!」
という煽り文句に騙される人が後を絶ちませんが、
「タダほど高いものは無い」
と言われるように、近道に見えるものが実は遠回りだったりする事はよくある話です。
逆に、一見遠回りな事を地道に継続していった結果、実はそれが一番の近道だったという事もよくある話です。
例えば、2018年1月現在、ラグビーの世界で最強(世界ランク1位)の
オールブラックス
(ニュージーランド代表)
彼らの強さの理由はいくつもあるのですが、そのひとつを示すものに
「チャンピオンは、余分にやる」
というものがあるそうです。
この良い事例が、2011年のW杯優勝メンバーでもあり、日本でもプレーした事もあるブラッド・ソーン選手。
彼が現役のオールブラックスだった頃、毎日のルーティーンの最後に必ず何かを追加する事が日課だったそうです。
1回余分に繰り返す、10分延長する、1セット増やす、1周多く走る・・・というように、小さなものを追加する事を継続していたそうです。
「こういう小さな積み重ねこそが、試合のラスト5分に生きてくる」
そう彼は語っていたそうですが、体育会系の部活をやっていた人なら頷ける部分があるのではないでしょうか。
実際に僕にこの話をしてくれた、あるラグビー経験者の人は、こんな話をしてくれました。
練習の最後にグラウンドを何周か走る事が日課だった。
グラウンドにはラインが引いてあったが、上手い選手ほどそのラインの外を走っていた。
ある種の根性練だけど、その根性こそが、彼らをラグビー選手として成長させていたのだと思う。
これ、ラグビーに限った話ではないでしょう?
僕は高校・大学と水球をしていましたが、レベルの高い選手は細かい部分にも手を抜いていませんでした。
逆にレベルの低い選手は、例えば監督の指示をプールの中で聞く時にボールを浮き輪代わりにしていたり、小さな所で怠けていました(もちろん自主練などはしない)
そういう「微差」の積み重ねが、個々人の成長の、そして大きな成果の差となるというのは、オールブラックスだろうがその辺の学生だろうが変わりません。
念のため言っておきますが、近道を求める事、楽をしようとする事は、決して悪い事ではありません。
簡単に売上が上がるノウハウを求める事が悪い訳ではありません。
ただ、それらを求める前に、すべき事があるのではないか、というのが僕の意見です。
まずしっかりとした「土台」を作る。
そしてその「土台」とは、ここでお伝えしている「正しい継続」によって形作られるものだと思うのです。
飛躍しよう。それがあなたの2018年だ!
・正しい「意識」
・正しい「行動」
・正しい「継続」
この3つから構成されるものが、僕の言う「正しい努力」というものです。
夢や目標を実現できない人はそのために必要な事を「継続」できていないという事です。
それはつまりその時の自分にとって必要な「行動」がきちんとできていないという事です。
そしてそれはつまり、自分にとってその行動をすべき理由、そしてその夢や目標を目指す理由という「意識」がぼんやりしているからです。
これらの「点」をきちんとつなげて「線」にする。
それが「正しい努力」というものです。
もしあなたに合っているのであれば、是非活用していただき、成長に役立てていただければ嬉しいです。
2018年、あなたが飛躍できますように。
阿部 龍太
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