forever21が潰れる時代に、あなたがすべき事

「ブランドデザイン」科

ついにこのお店も閉店してしまいましたね。

 

ファストファッションのブームを作った存在のひとつと言っても過言ではない

 

「forever21(フォーエバー21)」

 

ですが、残念ながら彼らの栄華は永遠(forever)のものではありませんでした。

(この程度では昇太さんは座布団くれないかな…)

 

まあ、僕の才能の欠片も感じられない大喜利は忘れていただくとして、そうなんです。

「フォーエバー21」、原宿の1号店がついに閉店になったのだそうです。

 

【参考記事】

「フォーエバー21」原宿店、なぜ閉店したのか 〜日本1号店が閉鎖、安さだけでは生き残れない〜

 

2009年4月に日本での1号店としてオープンして、約8年半。

これが想定内なのか違うのかは運営側が決める事なのでしょう。

 

ただお台場や船橋(ららぽーと)の店舗も閉店している現状、

そしてフォーエバー21だけではなく、同じファストファッション企業の「オールドネイビー」が日本から完全撤退したり、

ファストファッションとは少し違うのでしょうが「GAP」が渋谷店を閉店したりしている、

そんな現状を観る限り、少なくとも売れ行き好調とは言えないのでは、と推測できる訳です。

 

で、我々としては、例によってやはり、彼らに対してしたり顔して何かを偉そうに言うのではなく、彼らから学ぶべきだと思うんです。

我々が何をすべきで、何をすべきでないのか、を。

 

 

なぜ彼らの栄華はforever(永遠)でなかったのか?

なぜ、フォーエバー21(と他のファストファッション企業)は売れなくなってしまったのか?

ひとことで言うのであればやはり

 

「価値をきちんと提供出来ていないから」

 

という要素は外せないでしょう。

 

先日の記事でお伝えした

 

 

この

「ブランドを構成する3つの価値」

で、ざっくりですが考えてみると

 

【機能価値】

・安い

・品揃えが豊富

 

【感情価値】

・カワイイ

 

【自己重要感価値】

・お金をかけずにカワイイ自分になれる

 

というような事は唯一の正解ではないとしても、間違ってはいないでしょう。

 

ただ、これを観ると分かっていただけると思うのです。

 

これ、他のお店も同じじゃない?(笑)

 

という事に。

 

 

明らかになった戦慄の事実

そうなんです。

ひとことで言ってしまえば

 

提供していた価値が他のお店とあまり変わらない。

 

という事が分かります。

 

そうなると、

「安くて、カワイイ」そんなお店が他にあったら。

もしくは服やアクセサリ以外で自分を可愛く出来る手段が他にあるのなら。

お客さんは他に流れてしまいませんか?

 

つまり、お客さんの多く(全てとは言いませんが)は

 

「フォーエバー21で買い物をしたい」

 

という人ではなく、

 

「お金をかけずにカワイイ自分になりたい。だから今はたまたまフォーエバー21というお店にいる」

 

という人なんですよ。

 

目的を達成するために、たまたまそこにいただけ。

別に「フォーエバー21」で買いたい訳ではない。

だから次の瞬間には他のお店に行ってしまう事もあり得る訳です。

 

 

では、どうすればいいのか?

ブランディングの観点で言うならば、これはもう簡単な話で

 

「安くてカワイイ服やアクセサリーを買いに来た」

 

という人ではなく

 

「私はフォーエバー21で買いたいから来た」

 

という人、ある種の「ファン」を増やすという事。

それが必須と言ってもいいでしょう。

 

そのためにはお客様に、きちんとお店のコンセプトや想いを伝え、理解してもらう。

商品そのものの質、値段やサポート、展示方法、店の作り、接客…

ありとあらゆる全ての面において、その努力をする事が必要なのです。

ちなみに僕は、原宿店に行った事は2回くらいしかありませんが、そういう姿勢は残念ながら感じなかったですね。

 

さて、ここからはあなたにも考えていただきたい事です。

 

まず、上でお伝えした

 

「私はフォーエバー21で買いたいから来た」

 

を、このように変えてみてください。

 

「私は●●●(あなたの会社やお店やあなた自身)から買いたいから来た」

 

 

そして、お客さんにこう言ってもらえるようになるために出来る事は何かを、考えていただきたいのです。

出来る限り、ありとあらゆる側面で、考えてみてください。

 

もし、難しいのであれば、あなたがお客さんの立場で、そういう経験、つまり

 

他にも似たような企業やお店があるのに、何故かその企業やお店で買ってしまう

 

という事がないかを考えてみてください。

それがヒントになると思います。

 

 

選んでもらうために、必要な事

よく言われる事ですが

 

「あなたから買いたい」

 

と言われるようになる事。

これがブランドのひとつの到達点です。

 

他のお店、他の企業、他の人ではなく、あなたを選んでもらう。

それがブランドというものです。

 

そのために必要なのが「差別化」というもので、今回の話がその「差別化」の第一歩となる訳です。

ただこの「差別化」というもの、これがまた多くの誤解を生んでいるものでして…

非常に重要な点なので、機会を見てきちんとお伝えしようと思います。

 

ですので今日の所はまず、

 

あなたの今のお客さんは、あなたから買いたいのか?そうではないのか?

 

について考えてみてください。

そして、もしそうでないのであれば、

 

そうなるために、今出来る事は何なのか?

 

について、どんなに小さな事でもいいので、考えて、実行してみてください。

その積み重ねが、あなたを確固たるブランドに近づけてくれます。

 

応援しています。

 

 

阿部龍太

 

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