「人の身体は、食べたものでできている」
とよく言われます。
間違いとは言いません。
でも僕は、これには100%同意できない。
「人はパンのみにて生くる者にあらず。
神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」
マタイによる福音書 第4章4節より
と言ったのはイエス・キリスト(正確には彼の言葉ではなく旧約聖書の引用)だそうですが、僕は、我々のこの身体は
食べたもの
x
感じたこと、考えたこと
で出来ている、と思うのです。
そうなると、ジャンクフードばかり食べていると健康に良くないように、ジャンクフードみたいな情報を得て、ジャンクフードみたいな事を感じたり考えていても健康に良くないのではないか。
僕はそう考えます。
僕がメンタルトレーニングのクライアントさんに課題図書を指定するのもこれが理由です。
健やかなインプットによって、健やかな身体そして健やかな心が築かれる。
食べ物や飲み物じゃなくても、健やかな「いのちの形成」を助けられる。
そう思っているからです。
なので、少しでも健やかなインプットの助けになればと思い、このようなコーナーを始める事にしました。
名付けて
偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」
よろしければ、お付き合いくださいませ。
という訳で、第一回はこちらをお届けしましょう。
答えはきっと、奥の方。心のずっと、奥の方。
涙はそこからやって来る。心のずっと奥の方。
情熱の真っ赤な薔薇を、胸に咲かせよう。
花瓶に水をあげましょう。心のずっと奥の方。
『情熱の薔薇』THE BLUE HEARTSより抜粋
蛇足ですが、著作権の縛りが無ければ、本当は全文を掲載したい。
この歌の歌詞にはそれほどの力があると個人的には思っています。
(本当に、甲本さんの才能には恐れ入ります)
「情熱を持って生きよう」
そういう事を言っている人は少なくないし、僕も基本的には賛成です。
でも、情熱を持つという事について、きちんと考えて、きちんと伝えられている人ってそれほど多くはないと思うのです。
それこそ、ただの根性論みたいなもの(笑)が少なくないように思います。
(もちろん、根性論も使い様なので、否定するつもりはありませんが)
「やりたいことをやろう!」
「熱く生きよう!」
という事を言われても、それこそ子供の頃から情熱を持つ事を否定されていた人とかにはピンと来ません(少なくとも僕はそうでした)
そんな中、甲本さんのことばは
「大丈夫。誰だって情熱を持って生きていけるぜ」
という優しさを秘めている。
個人的にはそう思います。
誰でも、情熱を持って生きていける。
そのためには、自分の心と向き合う必要がある。
自分なりの「答え」を、自分なりの「物差し」を持つ必要がある。
そして、その情熱を開花させるために、自分の心に「水」という養分を与える必要がある。
彼らはそう、我々に伝えてくれている。
そのように思うのです。
これは以前もどこかの記事で書いた(と思う)のですが、我々はしばしば
「●●はxxxすべきだ」
という、ある種の「呪い」に縛られています。
サラリーマンの新人時代、配属されたばかりで緊張している初々しくやる気の溢れた僕に対して
「何か色黒で体がデカくて見た目が怖い。社会人らしくないな」
と言い放ったとある上司を、聖飢魔IIよろしく蝋人形にしてやろうかと思った事がありましたが、これこそがもうある種の「呪い」の表れだと思うのです。
(弥勒菩薩のような優しい微笑みの僕に対して「怖い」とは何事かと耳を疑いましたよ。ええ、ホント)
まあダメリーマンとダメ上司の話は置いておいて、世の中にはこういう「呪い」に縛られている人が少なくありません。
「社会人(学生)だから●●すべきだ」
「母親(父親/子供)だから●●すべきだ」
「女性(男性)だから●●すべきだ」
・・・
もちろん、それが好きでやっていたり、今の自分に必要だと納得できているならいいんです。
どんどんやったらいいと思います。
でも、そうでないのなら、それは最早「呪い」です。
そんな「呪い」に縛られたら、情熱なんて持てる訳がありません。
上でもお伝えしたように「情熱を持つ」という事にピンと来ない、よく分からない。そんな風になってしまいます。
だって「花瓶に水をあげられていない」のですから。
花瓶がカラカラに干涸びてしまう、つまり心が渇いてしまうと、自分で自分を抑えつけ、傷つけてしまう事にもなりかねません。
それはもう「緩やかな自殺」と言っても過言ではないものです。
そして、それが臨界点を超えてしまうと・・・
それはもう、僕が言うまでもないでしょう。
それって誰得なんでしょうか?
誰が幸せになれるんでしょうか?
自分自身の心のずっと奥の方にある、自分自身にとっての「答え」、自分にとっての「物差し」を見つける。
そして、それに沿って生きていく。
辛い時にはその「物差し」を元に判断し、行動する。
自分自身の情熱という花を咲かせるために、心という花瓶に水をあげる。
「幸せ」とか「成功」って、色々な形があるでしょうけど、どの形を目指すにしても、この事は重要な役割を果たしてくれると思うのです。
あなたの「情熱の薔薇」、是非咲かせてくださいね。
応援しています。
阿部 龍太
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