尼崎の黒光りピータン、ダウンタウン松本人志
彼を始めとするお笑い芸人たちが繰り広げる壮大な物語(ストーリー)、それが
「絶対に笑ってはいけない」シリーズ
今や大晦日の風物詩のひとつになっているそうです。
とは言え僕は最近のものはほとんど見ておらず、始まった頃の作品しか知らないのですが、その中でとても勉強になるものを見つけましたので、今回紹介させてもらおうと思います。
人生に疲れていたり、何か困難にぶつかっているあなたに読んでもらいたい。そんな記事です。
念のため、作品紹介
2003年に行われた
「絶対に笑ってはいけない温泉旅館の旅」
「尼崎の黒光りピータン」ダウンタウン松本人志さん
「四国が生んだM芸人」ココリコ遠藤章造さん
「豊中の若ハゲガッパ」ココリコ田中直樹さん
「西宮からやって来た永遠のとっちゃん坊や」山崎邦正さん
この4人を
「尼崎が生んだ生まれながらの超ドS芸人」ダウンタウン浜田雅功さん
が、あらゆる手を使って笑わせ、そして笑ったら
「●●、アウト〜」
というこれも今や名物となったアナウンスと共に、お尻に吹き矢を突き刺す
という、今では考えられない驚愕の罰ゲーム劇場です。
小さな吹き矢ですが、本当にお尻に刺さっています(汗)
(なお、上記登場人物の紹介は作中で紹介されているものであり、個人攻撃ではありませんのであしからず)
この作中で、非常に示唆に富む発言がありましたので、今回ご紹介します。
黒光りピータンが贈る「魔法の言葉」
作中、こんなシーンがあります。
吹き矢を刺されすぎて、お尻に跡が残るのではないかと言い出す山崎さん。
「これ一生モンちゃうかな」
それに対して松本さんは
「えー、いややー」
と恐怖に震えますが、その直後、驚愕の言葉を発します。
「まあ、ええか」
当時はそのギャップに笑ってしまうだけでしたが、今改めて見ると、これは結構示唆に富む発言どころか、ある種の「魔法の言葉」だと思うのです。
「魔法の言葉」が教えてくれている事
松本さんがここで僕たちに伝えてくれている(阿部調べによる)事は
「コントロール出来ない事に注目するな」
という事です。
今まで、商売からダイエット、親子関係まで、色々な分野で約2700人くらいの方の相談を伺ってきましたが、問題を抱えている人はそのほとんどが
「自分でコントロール出来ない事」
に目を向けています。
例えば、
予報では晴れだったのに急に雨が降ってきて濡れてしまった。
車を運転していたら渋滞にハマってしまった。
道を歩いていたら、鳩のフンが落ちてきた。
(ちなみにこれ全部最近の僕です)
こんな時、雨や渋滞や鳩に怒って文句を言ったら何かが変わるでしょうか?
何も変わりませんよね?
なぜか?
雨も、渋滞も、鳩も、あなたがコントロールできる事ではないからです。
もちろん怒りたくなる気持ちは理解できます。
重々、理解できます。
でも、コントロール出来ない事に対していくら怒っても、いくら嘆き悲しんでも、何も変わりません。
こういう話をするとやれ
「冷たい」
とか
「ドライだ」
とか言われる事がありますが、冷静に考えれば(考えなくても)実際は問題解決に繋がるのですから、これは優しさ以外の何ものでも無いというのは自己満足にも程がありますでしょうか?
それはさておき、残念ながら我々は自分にコントロールできる事しか変えられません。
我々人間は、物理的な限界がある存在なのです。
雨が降ったら、雨宿りをするとか傘を買うとか。
渋滞にハマったら、抜け道を探すとか音楽を聴くとか。
鳩のフンが落ちてきたら、服を着替えるとか洗うとか。
コントロール出来ない事ではなく、コントロールできる事に目を向ける。
そして、コントロールできる事だけに取り組む。
それが、困難な状況を乗り越えるための唯一無二の方法です。
松本さんの
「まあ、ええか」
という言葉は、
「お尻に吹き矢の跡が残るかどうか」
という
「自分にコントロールできない事」
に目を向けるのではなく、
「この罰ゲームをどう乗り切るか」
という
「自分にコントロールできる事」
に目を向けようという意識の現れだと思うのです。
あくまでも「阿部調べ」ですけど。
「問題解決」の本質
巷には「問題解決」について、数多くの本や講座が、色々な技術を教えてくれています。
ただ、今回の松本さんの「魔法の言葉」を元に考えると「問題解決」のために絶対に押させるべきポイントとは
1.問題を分析し「自分にコントロールできる事」と「自分にコントロールできない事」を明確にする(つまり「何が問題の根本なのか」を明確にする)
2.1で明確にした「自分にコントロールできる事」の中で、緊急度や重要度、実現可能性を検討して優先順位をつける
3.2を実行する。
4.3の結果を検証して必要であれば修正し、さらに実行する。
5.3に戻る。
ざっくり言えば、こういうものです。
ですから、1の時点で間違ってしまうと、問題解決どころか、深い深い泥沼にどんどんハマってしまう。
自分のコントロールできる事を見失ってしまっているのですから、当たり前の事です。
実際に、巷にある多くの問題が、そのような状況になっていますよね。
「最高の人生」を送るために
人間とは、限界に縛られた存在であり、だからこそ無限の可能性を秘めている存在である。
僕は、そう考えています。
鳥のように空を自由に飛ぶ事も、魚のように水中を自由に泳ぐ事も、私達人間には出来ません。
でも、だからこそ人間はそれを夢見て、実現すべく智慧を絞り、そして飛行機や船を生み出しました。
我々人間は限界だらけです。
寿命はあるし、酸素が無ければ生きていけない(同時に酸素濃度が濃すぎるとそれはそれで生きていけない)
制限だらけ、限界だらけです。
だからこそ、我々人間は無限の可能性を発揮できる。
僕はそう思うのです。
あなたには限界があります。
コントロール出来ない事だらけです。
でもだからこそ、あなたには無限の可能性があるのです。
そのためにも、あなたにコントロールできる事に目を向けてもらいたい。
コントロール出来ない事は
「まあ、ええか」
と笑いながら受け流し、そしてコントロール出来る事に取り組んでもらいたい。
そして、あなたの望む最高の人生を送ってもらいたい。
それが僕にとっての、最高の人生です。
阿部 龍太
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