世界最強のあのチームから中小企業まで…偉大な師匠の「躍進の法則」 〜「いのちの言葉」〜

「ライフデザイン」科

偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」

このコーナーについては「こちら」からどうぞ。

 

【新コーナー】偉大な先人達から学ぶ「いのちの言葉」 〜「情熱が持てない」というあなたへ 〜
「人の身体は、食べたものでできている」 とよく言われます。 間違いとは言いません。 でも僕は、これには100%同意できない。 「人はパンのみにて生くる者にあらず。 神の口から出る一つ一つの言...

 

さて、今回あなたにお伝えしたい「いのちの言葉」はこちらです。

 

小さなことからコツコツと

(西川きよし師匠)

 

知らない人の方が少ないであろう、きよし師匠の名言。

でも、それを体現している、つまり実行して生きている人はどれだけいるのでしょう。

実際に僕が個人や企業のお手伝いをする時に一番重視するのがこの点ですが「一番重視している」という事は、それだけ「実行できていない」人や企業が多いという事なんですよね。

 

実際に以前お手伝いしたとある企業さんで、こんな事がありました。

 

売上の低下に悩む社長さん。

そんな彼に僕が一番最初に伝えたアドバイスは

 

「1ヶ月、毎朝ラジオ体操をしてください」

 

というものでした。

 

社長の行動を観察したところ、お客様や業者の方と夜飲みに行く事が非常に多く、そのため次の日の朝は体調が悪く、会社に昼くらいに出社して仕事を始めている事が分かりました。

週に3回から4回は飲んでいるとの話でしたので、月の約半分はそういう状況だという事です。

「お客様や業者の方とお酒を飲むのも仕事のうち」と言う社長の言い分は分かります。

でも、そういう状態で、彼が昼間にやるべき仕事のパフォーマンスはどうなるのか。

更には、そんな社長を見ていて、従業員の方はどう思うのか。

それが彼らのパフォーマンスにどういう影響を及ぼすのか。

 

それを伝えた上で、毎朝ラジオ体操をしてもらいました。

(ちなみに、起床後と、ラジオ対象終了後にメールを送ってもらっていました。電話して起こした事もありました)

 

さて、1ヶ月後・・・

 

1.昼過ぎに仕事を始めていた、つまり一番遅く出社していた社長が、朝8時、つまり一番早く出社して仕事を始めるようになりました。

2.食事内容が変わり、それによってダイエットもされ、五十肩が改善されました。

3.見込み客(問い合わせをしてくれた人)数が約1.7倍になりました。

 

このような結果が、彼の元に訪れました。

 

ちなみに夜のお酒は今までと同じです。

(ただ飲み方は変わったそうですが)

 

3に関して補足すると

 

早く出社するようになって、時間の余裕ができた。

余裕ができた時間で、今までやろうと思いつつできていなかったマーケティングを試した。

それが成果に現れた。

 

という事であり、どちらかと言えば間接的な成果ではありますが、その根本に「ラジオ体操」があったのはまぎれも無い事実です。

ちなみに、さらに間接的な効果ですが、彼のこの変化はある雑誌にも取材されました(僕の事も出ていました・笑)

 

ラジオ体操を毎日やっただけで、健康になり、業績までも上がった。

 

「ちいさなことからコツコツと」という

 

「きよしイズム」

 

には、こんな素晴らしき効果があるというひとつの事例です。

 

そしてこれは、僕のクライアントさんだけではありません。

 

例えば、ラグビーのニュージーランド代表「オールブラックス」

世界ランク1位の彼らは、試合の後、ロッカールームを掃除するそうです。

専属の掃除をする仕事の人がいるのではありません。

選手達自身が掃除するのだそうです。

ベテランもルーキーも関係なく。

 

これは、彼らが勝ち続けるために必要なある種の「儀式」なのだそうです。

ラグビーの練習だけをやればいいという訳ではない。

日常の小さなこと、でも大切なことをコツコツやる。

それらが積み重なって、ラグビーの試合の結果となる。

ちなみこれは、選手達が考えた事であり、誰かに強制されたものではないそうです。

 

「小さなことからコツコツと」の「きよしイズム」を、屈強な大男達が実践している。

だからこそ、オールブラックスは強いだけではなく、ひとつの組織、ひとりの個人として国民から尊敬を集めているのだと僕は思うのです。

 

これは他の国でも同じです。

例えばサッカーのプレミアリーグ(イングランド)

今でこそ世界屈指の実力と人気を誇るリーグですが、つい30年程前は試合前に酒を飲むような選手が普通にいるような状態だったそうです。

そういう状態から、ファーガソン(マンチェスター・U)やヴェンゲル(アーセナル)といった指導者達が規律を整えていった結果が今の栄華に繋がる訳です。

 

アルコールや食事を適切に管理し、適切な練習を行う。

そういう「プロサッカー選手としての当たり前」をコツコツと積み上げていった。

「サッカー発祥の地」と呼ばれる国の発展にも「きよしイズム」が一役買っていたのです。

 

翻って、日本はどうでしょう?

政治家、経営者、スポーツ選手・・・

「きよしイズム」は根付いているでしょうか?

残念ながら、そうとは言えない人や企業が少なくないのが事実でしょう。

一流と呼ばれている企業が捏造や偽造を行い、政治家やスポーツ選手といった人を導く存在が犯罪を犯してしまう。

一時期のどこかの国のような状態ですね。

 

実際に、大相撲のとある地方巡業の運営関係者から聞いた話ですが、ある都市での地方巡業で、終了後の力士の更衣室の状態が本当に酷かったのだそうです。

ゴミをきちんとゴミ箱に入れられない。

分別もされず、その辺に置きっぱなし。

ゴミを捨てる暇もない程忙しかったのか・・・と思いきや、力士達(特に若者)は、ボランティアの女性とLINEを交換しようと声をかける事にご執心だったそうです。

 

その関係者は

「今は相撲は人気だけど、こういう部分を何とかしないと将来足元すくわれるんじゃないかな・・・」

と話してくれましたが、残念ながら彼のその危惧は今、現実のものになりつつあります。

 

失礼な物言いで関係者の方には申し訳ないのですが、今、相撲関係者はオールブラックスやプレミアリーグのように尊敬を集めていませんよね。

実力がある力士は昔と変わらず出てきているのに、暴力事件や差別問題や権力争いといった負の側面ばかりがクローズアップされてしまう。

なぜそうなってしまったのか?

どうすれば改善されるのか?

その鍵となるのは、この「きよしイズム」ではないでしょうか。

僕はそう思うのです。

 

さて、あなたはどうでしょうか?

この「きよしイズム」を体現できているでしょうか?

もし「まだまだだな」と思えるのなら、今がチャンスです。

 

「当たり前の事」を「コツコツと積み上げる」

 

この事を今一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

時間はかかります。

でも、必ず成果は出ます。

そして、その成果は持続します。

さらに、誰にでも実現可能です。

 

それがこの「きよしイズム」の力。

この力の凄さをまだ実感できていないのであれば是非、今から始めてほしい。

応援しています。

 

そしてきよし師匠、偉大な法則を伝えてくださって、ありがとうございます。

 

 

阿部龍太

 

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